環境計量士の登録方法|国家試験合格後に必要な手続きと環境計量講習の実体験

前回の記事では、環境計量士(濃度関係)の国家試験について、試験科目や難易度、合格基準の考え方などを解説しました。

しかし、実は――

国家試験に合格しただけでは、環境計量士にはなれません。

この記事では、

  • なぜ登録が必要なのか
  • 環境計量士として登録するための要件
  • 実務経験がない場合の現実的な選択肢
  • 筆者自身が受講した**環境計量講習(濃度関係)**の実体験

をまとめます。

これから環境計量士を目指す方、国家試験に合格したものの「この次どうすればいいの?」と感じている方の参考になれば幸いです。


環境計量士は「国家試験合格」だけではなれない

環境計量士になるためには、計量士国家試験への合格に加えて、
計量士登録を受けることが法律で定められています。

環境計量士の登録要件は、大きく分けると以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 一定期間の実務経験を有する
  • 指定された資格の取得職業訓練の修了
  • 環境計量講習の修了

詳細な要件や最新情報は、経済産業省の公式ページにまとめられています。

(参考)
経済産業省:計量士制度について
https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/20_keiryoushi.html#1


実務経験がない場合の現実的な選択肢「環境計量講習」

私は国家試験に合格した当時、まだ若手で、
環境計量士として登録できるほどの実務経験がありませんでした

そのため選択したのが、**環境計量講習(濃度関係)**の受講です。

実務経験ルートは、

  • 配属先
  • 担当業務
  • 上司や会社の体制

によっては、要件を満たすまでにかなり時間がかかることもあります。
またそもそも、実務経験として自分の業務は認められるのか?とあいまいに感じやすいところも懸念点です。

一方、環境計量講習は、
国家試験合格後、比較的早期に登録を目指せるルートであり、
若手や実務未経験者にとっては非常に現実的な選択肢だと感じました。


環境計量講習の概要(場所・日程・拘束感)

環境計量講習は、
産業技術総合研究所(産総研) 計量研修センター(つくば)で開催されます。

開催の特徴

  • 年間の開催回数は応募人数によって決まる
  • 講習日数は4日間
  • 原則として平日開催

実際には、遠方から参加する場合、

  • 移動日
  • 講習4日間
  • 講習最終日にそのまま帰宅

というスケジュールになり、
実質的に平日1週間まるごと会社を不在にするケースも多いと思います。

私自身も遠方からの参加だったため、
事前に上司へ相談し、業務調整をしたうえで受講しました。

👉 環境計量講習を検討する場合は、早めの社内調整が必須です。


環境計量講習の内容(講義・実験・レポート)

※以下は、私が受講した当時の内容に基づく体験談です。

環境計量講習は、主に次の構成でした。

  • 講義
  • 実験実習
  • レポート課題

全体的な印象としては、
大学で受けていた講義・実験・レポートにかなり近いです。

実験実習について

実験実習では、

  • 講師の方によるお手本の説明
  • サンプル溶液の作製
  • 実際の分析作業

までを一通り行いました。

そのうえで、

  • 得られた分析結果の整理
  • 結果に対する考察

をレポートとしてまとめ、提出します。


修了要件とレポートの難易度感

環境計量講習を修了するためには、

  • 全日程への無遅刻・無欠席
  • レポート課題の合格

が必要です。

レポート自体は、
「極端に難しい」「落とすためのもの」という印象はありませんでした。

ただし、

  • テキトーなまとめ
  • 明らかに考察不足な内容

は当然NGです。

👉 真面目に講習を受け、普通にレポートを書くことが何より大切です。


他社の受講者と知り合える機会もある

講習は、内容によってはチームに分かれて実施されることもあります。

そのため、

  • 他社の分析担当者
  • 同じく環境計量士を目指す人

と自然に会話する機会もありました。

業界の雰囲気を知れたり、
「同じ立場の人がこんなにいるんだ」と感じられた点は、個人的に良かったポイントです。


受講料は正直高い

環境計量講習の受講料は、以下の通りです(執筆時点)。

  • 濃度関係:91,100円
  • 騒音・振動関係:57,700円

正直なところ、
個人で全額負担するにはかなり高額だと感じました。

もし会社の費用負担で受講できる環境であれば、
遠慮せず利用した方が良いと思います(笑)。
というか会社で環境計量士が必要だから国家試験を合格して環境計量講習を受ける、というケースがほとんどだと思うので会社で費用負担してもらいましょう、必要経費ですから(笑)。

(参考)
環境計量講習(濃度関係/騒音・振動関係)
https://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/techno_infra/20_keiryoushi.html#1


講習修了後の登録手続き

環境計量講習を無事修了すると、修了証が交付されます。

その後は、経済産業省のホームページに記載されている内容に従い、
都道府県へ計量士登録の申請を行います。

  • 必要書類の提出
  • 記載内容の確認

に問題がなければ、
環境計量士の登録証が交付され、正式に環境計量士となります。

手続き自体は、
「要件を満たしていれば特別に難しいものではない」
という印象でした。


余談:つくば受講時の実務的アドバイス

最後に、少しだけ実務的な注意点です。

  • つくばの受講場所まではバスが出ていますが、アクセスが良いとは言えません
  • 当日は余裕をもって行動するのがおすすめです

また、遠方からの受講者は、
産総研内の宿泊施設を利用できる場合があります。

私は事前確認が不十分で、
宿泊手続きが1日ずれていることに当日気づくという失敗をしました。

幸い、現地で相談し、なんとか部屋を用意していただけましたが……

👉 宿泊を利用する場合は、日程と手続きを必ず事前に確認しましょう。


まとめ|登録まで含めて「環境計量士」

環境計量士は、

  • 国家試験に合格
  • 登録要件を満たし
  • 計量士登録を受けて

はじめて名乗ることができます。

特に、実務経験がまだない方にとって、
環境計量講習は現実的で確実なルートです。

この記事が、
「国家試験のその先」で迷っている方の参考になれば幸いです。

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