【計算問題#14】ラウールの法則で水溶液の蒸気圧を求める

環境計量士試験では、溶液の性質に関する計算問題として ラウールの法則 が出題されることがあります。

この分野は、

  • モル数に直すところで止まる
  • 分母に何を入れるか迷う
  • 蒸気圧低下の意味が曖昧になる

という形で苦手意識を持ちやすいテーマです。

特に試験では、

「溶質は蒸発しない」

という前提を使って整理できるかが重要になります。

本記事では、令和6年 環境計量士(環化)試験の出題内容を参考に、一部数値を変更した類題を用いて、試験で止まらずに解くための考え方 を整理します。

計算問題全体の整理から確認したい方は、まずこちらの記事をご覧ください。
環境計量士(濃度関係)計算問題の基本構造と5つの型


この記事で学べること

  • ラウールの法則で蒸気圧を求める手順
  • モル分率の作り方
  • この問題で本当に問われている本質
  • 試験で迷わない考え方

問題(類題)

11.4 g のスクロース(分子量342)を 90 g の水に溶かした。
この水溶液の 25 ℃ における水蒸気圧を求めよ。
ただし、

  • 純水の蒸気圧:3.17 kPa
  • スクロース水溶液はラウールの法則に従う

ものとする。


解説

① まず水とスクロースをモル数に直す

スクロース


② 水のモル分率を求める

ここでは、
水蒸気圧を求めるので、溶媒(水)のモル分率 が必要です。


水のモル分率は、

③ 蒸気圧を求める

ここでラウールの法則を適用します。

この問題の本質は何か

ここで試験が見ているのは、
11.4 g や 90 g の計算そのものではありません。


本当に問われているのは、


ラウールの法則の法則は不揮発性溶質の液体に適用するため「蒸発するのは水だけ」


と整理できるかです。


なぜスクロースは蒸気圧に直接入らないのか

スクロースは不揮発性です。
つまり、気相へ出るのは水だけです。


そのため、


水の割合(モル分率)が減る→蒸気圧が下がる


という構造になります。


なぜ分母にスクロースも入るのか

ここは注意が必要です。


蒸気圧は水だけですが、


モル分率は水溶液全体における比率なので、
全粒子数(全物質のmol)で割る


ので、

スクロースも分母に入ります。


試験で止まりやすいポイント

水またはスクロースのmol換算で割り切れず焦る

基本的に試験本番では割り切れることが多いですが、保証されているわけではありません。
g→mol換算時に割り切れなくても焦らずに計算を進めていきましょう。


モル分率


この問題を見た瞬間の判断

次の語が並んだらラウールの法則を思い出しましょう。

  • 蒸気圧
  • 純水の蒸気圧
  • 分子量
  • 水溶液

実際の試験では、今回の問題のように、

〇〇はラウールの法則に従う

と記載があることがほとんどなので、見逃さないように注意しましょう。


まとめ

ラウールの法則では、

  • まず mol に直す
  • 水のモル分率を作る
  • 純溶媒(今回は水)蒸気圧を掛ける

この3段階です。

試験では、

「蒸発するのは誰か」を先に見る

と整理しやすくなります。


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環境計量士の計算問題に慣れるためには、次の基本パターンもあわせて確認しておくと整理しやすくなります。参考になれば幸いです。

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